「天橋立」は、日本三景の一つとして、その絶景で有名ですね。
ところが天橋立の読み方が難しいせいか、天橋立が何県何市にあるか、その絶景をどこから見るか、などがわからない、というお声が多いようです。
天橋立では有名な、天橋立また覗きの場所も知りたい、天橋立にまつわる和歌の意味も理解したい、という方もいらっしゃいますね。
そんなお声にお応えする形で、この記事はこれらのことを解説していきたいと思います。
日本を代表する絶景ポイント「天橋立」周辺には、観光に便利なホテルや旅館も多いです。
さて、まずは天橋立の位置を地図で確認してみましょう。
天橋立は日本海側にあり、こちらでは京都からのルートを一例として示しています。
この記事では、「天橋立」の基本情報、具体的には読み方、何県何市にあるのか、天橋立また覗きの場所、天橋立に関連する和歌の意味などをまとめてみました。
また、観光に便利なおすすめホテル・旅館などもご紹介しますので参考にしてください。
天橋立は何県何市、読み方や由来と長さ
「天橋立」の読み方は、「あまのはしだて」と読みます。
途中にひらがなの「の」が入ると読みやすいのですけどね、漢字だけ並ぶと読み方がわかりづらいですよね。
ここに限らず、地名って読み方が難しいですよね。
知らないと全く読めない、というものも多いです。
そうそう、人名も読み方が難しい例が多いですよね。
地名人名が難しいのか、漢字の読み方が難しいのか、まあ、漢字の読み方の方ですかね。
「普通そういう読み方しないでしょ」という読み方も、地名などではどんどんそんな読み方させられる・・都度読み方を知るようにするしかないですね💦
さて、読み方が分かったところで、その天橋立は何県何市にあるのか、ということですが、天橋立は、京都府宮津市にあります。
以下の地図でおわかりのように、若狭湾西端の丹後半島の東南部に位置し、宮津湾と阿蘇海を二分しています。
ここが何県なのか、は非常にわかりにくい位置ですよね。
このあたりは「海の京都」と言われるエリアの一部です。
「えっ、京都って盆地でしょ?海なんかあったの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
確かに、天橋立のあるあたりは、福井なのか、兵庫なのか何県にあたるのか、微妙な位置ですね。
よほど地図を拡大でもしてしっかり見ないと、ここが何県にあたるのか、まさか京都府だとは・・と驚くこともあるかもしれません。
県境の線が見える地図じゃないと、何県にあたるのかほんとにわかりづらいですね。
なんか、TVのクイズ番組の題材になりそうですね、「景勝地 天橋立は何県?」って。
何県なのか正しく答えられる人の方が少ないような気がします。
でも、天橋立が位置する県である京都府って「海なし県」ではないのですよ。
ちゃんと海に面しているんです、日本海側で。
ただ、天橋立が京都の中心部から鉄道でも2.5~3時間かかる場所にあるため、いわゆる京都観光の項目には入りにくいですね。
そんなこともあって、天橋立が何県なのか、ピンと来ないことが多そうですよね。
では、この長い天橋立、長さはどのくらいあるのでしょうか。
天橋立の長さは、3.2(~3.6)キロメートル、幅20から170メートルの砂嘴(さし)によって形成されています。
砂嘴とは、沿岸流や波浪によって運ばれた砂礫(されき)が海岸や湖岸から細長く突堤状に堆積してできた地形です。
海を分けながら、陸と陸をつなぐような細い道のような地形になっている様子も以下の地図にてご覧くださいね。
この独特の地形により、天橋立の由来は、「丹後風土記」では、伊射奈芸命(いざなぎのみこと)が天界と下界を結ぶために、梯子を作って立てておいたが、命(みかど)が寝ている間に海上に倒れ、そのまま一本の細長い陸地になったのが天橋立だと記されています。
天界と下界を結ぶはしごだったんですね!
だから、これが「天橋立」という名前の由来なんだと納得できますね。
そう知ってみると、ますますステキでロマンを感じる名前に思えませんか?
この天橋立を語る時に忘れていはいけないことがあります。
それは、天橋立が日本三景と言われる特別名勝(日本を代表する絶景)の一つだということです。
あとの2つは、松島(宮城県)と安芸の宮島(広島県)です。
筆者はこれらの3か所すべてを訪れたことがあり、どこも甲乙つけがたく美しいです。
でも、独特の地形に個性を感じるのは、天橋立が一番ですね。
こうした個性からも有名なまた覗きをするときに、天橋立また覗き場所はどこがいいか、という独自の話題にも触れていきますね。
天橋立どこから見る?また覗き場所と行き方
南北に長い天橋立はどこから見るのがよいのでしょうか?
見る地点によって、景色も変わって見えそうですね。
天橋立をどこから見るとどう見えるのか、「天橋立また覗き場所」もチェックしてみましょう。
天橋立どこから見る?
天橋立は見る方向により全く違う景色となり、その眺望の呼び名が付いています。
天橋立をどこから見るか、については、おすすめのビューポイントが複数あります。
天橋立をどこから見る 1. 「飛龍観」(ひりゅうかん)
・南から北を見た眺望
龍が天に昇るように見立てられることからこのように呼ばれます。
天橋立ビューランドからの景色は絶景です。
天橋立をどこから見る 2. 「雪舟観」(せっしゅうかん)
・東から西を見た眺望
雪舟が絵に描いたことで有名です。
稲荷山神社の上にある雪舟展望台からきれいに見えます。
天橋立をどこから見る 3. 「一字観」(いちじかん)
・西から東を見た眺望
漢字の「一(いち)」の字に見えることからこのように呼ばれます。
「大内峠一字観公園」からゆっくりと楽しめます。
そして天橋立をどこから見るかの残る一つは、「また覗き観」です。
次は天橋立の代名詞ともいわれる「また覗き」について、天橋立をどこから見ると、天橋立また覗き場所として一番よいのか、もお伝えします。
天橋立 また覗き場所と行き方
天橋立で有名なのは、ご存じのとおり、「天橋立 また覗き」ですね。
また覗きとは、上記の写真のように、自分の足の間から天橋立の景色を眺めることです。
もう、天橋立の代名詞のようになっています。
なぜ「また覗き」などという、こんな眺め方をするのかというと、
また覗きとは、天橋立に背を向けて立ち、腰を曲げて股の間から景色を眺めることです。
通常の姿勢で立っている時に見られる空と海の景色が逆になり、海が空のように見えて天橋立が天にかかる橋のように見えるのです。
この「また覗き」による独特な眺望スタイルは、平成28年(2016)にイグ・ノーベル賞を受賞し、世界からも注目を集めているそうです。
それでは、この有名な天橋立また覗き場所はどこがよいのでしょうか。
また覗きは北から南を見た眺望ですから、天橋立また覗きの場所としては、傘松公園から眺めのが有名です。
傘松は股のぞき発祥の地と言われていますので、こうした点からも「天橋立また覗きの場所」に最適ですね。
では、天橋立また覗きの場所、傘松公園への行き方はどんな方法がよいのでしょうか?
天橋立駅を出発点とすると、バスとケーブルカーを乗り継いで天橋立また覗き場所に行きます。
上記地図に基づいて、天橋立また覗き場所へ行く順序をご説明します。
天橋立駅
⇓ 徒歩1分
天橋立駅(バス)
⇓ 伊根線伊根郵便局前行 26 分(18 駅)
天橋立ケーブル下(バス)
⇓ 徒歩3分
府中駅
⇓ 天橋立ケーブルカー各停傘松行 4 分(途中停車駅なし)
傘松駅
⇓ 徒歩1分
天橋立傘松公園 天橋立また覗き場所に到着です!
天橋立また覗きの場所、傘松公園の様子はこんな感じです!
絶景をお楽しみくださいね♪
天橋立の和歌「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立」の意味
この「天橋立」という地名が入る和歌についてご紹介しますね。
「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立」
これは小式部内侍(こしきぶのないし)が詠んだ歌で、百人一首にも入っていますね。
ます、歌の意味を確認しましょう。
<現代語訳>
「大江山を越え、生野を通る丹後への道は遠すぎて、まだ天橋立の地を踏んだこともありませんし、母からの手紙も見てはいません。」
現代語訳を知ったからと言って、これが何なの?ということになりますので、理解をするためにその背景を順序立ててご説明しますね。
<歌に入る言葉の解釈>
【大江(おほえ)山】
現在の京都府西北部の山。大枝山とも書く。
【いく野の道】
生野は、現在の京都府福知山市字生野にある地名で、丹後へ行くには生野の里を通りました。
この「いく野」には「野を行く」の「行く」を掛けています。
【遠ければ】
遠いので、という意味。
【まだふみも見ず】
「ふみ」に「踏み」と「文(ふみ)」つまり手紙を掛けた掛詞(かけことば)です。
行ったこともないし、母からの手紙もまだ見てはいない、ということを重ねて表しています。
さらに、「踏み」は「橋」の縁語でもあります。
小式部内侍の華麗なテクニックでの表現です。
作者 小式部内侍(こしきぶのないし。~1025)
橘道貞(たちばなのみちさだ)の娘で、母親は和泉式部(「和泉式部日記」で有名。)
一条天皇の中宮彰子(しょうし)に仕えました。
<この歌をめぐる有名なエピソード>
小式部内侍は、若いながらも歌が非常にうまいと評判でした。
しかし、その歌があまりにも優れていたため、周囲では母である和泉式部が実際に作詞しているのではないかという噂が広まるほどでした。
ある日、小式部内侍は歌合で歌を詠む機会に恵まれます。
しかしこの時、母である和泉式部は夫と共に丹後国へ出かけており、不在でした。
その歌会で、藤原定頼が小式部内侍に対して意地悪く、「丹後へは使いは出されたか。まだ使いは帰ってこないのか」というようなことを尋ねました。
この質問は、実際には母に代作されているのではないかという疑惑を皮肉ったものでした。
小式部内侍は即興で以下の歌を詠みました。
「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立」
⇓
「大江山へ行く野の道は遠いので、まだ行ったことはありません。(母からの)手紙なんて見たこともありません。天の橋立なんて」。
この歌には、「生野」の掛け言葉や、「踏みもみず」と「文も見ず」の巧みな掛け合いが含まれており、突如として即興で歌い上げたことで、小式部内侍は自らの才能によってこれまでの歌が生まれていたこと、そして噂が根拠のないものであることを証明したのです。
この出来事は、藤原定頼を驚かせることとなりました。
例えるなら、現代で言えば、女性新入社員が上司からのからかい発言に冷静かつ巧みに対応し、自己主張する場面のような感じでしょう。
このエピソードは非常に有名であり、後の多くの物語や研究書に引用されています。
小式部内侍は若くしてこの世を去りましたが、その才能は後世にまで称賛されています。
「天橋立」周辺のおすすめホテル
「天橋立」の周辺には、素敵なホテルや旅館がたくさんあります。
和風の立派な旅館も多く、純和風のお宿での滞在が味わい深い土地ですね。
3軒の宿をご紹介しますが、中にはいまどきのホテルがお好みという方もおられるかもしれませんので、和風旅館2軒、ホテル1軒をご紹介しますね。
天橋立温泉 対橋楼
この「天橋立温泉 対橋楼」は、、与謝野晶子ゆかりの老舗宿です。
天橋立の入り口とも言える「回旋橋」の目の前にあり、ロケーションが抜群で
天橋立の観光にとても便利な旅館です。
この旅館の総合評価は「4.75」です。( 評価詳細は こちら>> )
天橋立が一望できるお部屋やおいしいお料理をご希望の人におすすめです。
また、「天橋立温泉 対橋楼」に宿泊するなら「楽パック」のプランが便利です。
交通費込みのお得なパックなので、旅行全体が格安で行けますよ。
旅館 高島屋 <京都府>
この「旅館 高島屋 <京都府>」は、サービスの良さやお食事が大変高評価の宿です。
リピーターも多いです。
この旅館の総合評価は「4.68」です。( 評価詳細は こちら>> )
お部屋もお風呂もお食事もサービスも全体として高評価の宿に泊まりたい、という人にお勧めです。
また、「旅館 高島屋 <京都府>」に宿泊するなら「楽パック」のプランが便利です。
交通費込みのお得なパックなので、旅行全体が格安で行けますよ。
フェアフィールド・バイ・マリオット・京都天橋立
この「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都天橋立」は、価格も良心的で、内容もよいとコスパのよさの評価も高いホテルです。
このホテルの総合評価は「4.64」です。( 評価詳細は こちら>> )
マリオット系のホテルにお手頃価格で泊まりたい方に、特におすすめです。
また、「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都天橋立」に宿泊するなら「楽パック」のプランが便利です。
交通費込みのお得なパックなので、旅行全体が格安で行けますよ。
「天橋立」のまとめ
「天橋立」は、松島や宮島と並んで日本三景と言われる日本の絶景スポットのひとつです。
自然の造形による、他に類を見ない不思議な地形で見る人を魅了しています。
その天橋立の基本情報や、天橋立をどこから見るか、天橋立また覗き場所などを周辺のおすすめホテル情報と共にご紹介しました。
天橋立を訪れる際には、この地形の成り立ちについての言い伝え、天橋立また覗き場所に行って、ほかでは聞いたことのない個性的な風景の見方を体験され、天橋立が歌われた和歌と作者で夭逝の、シャープな頭脳と唱の才能を持った小式部内侍にも思いをはせながら絶景を眺めてくださいね。
「京都は盆地、海なし県」と思われていた方には、「海の京都」という新しい発見をしていただけたと思います。
華やかな古来からの都の中心部とは全く異なる、日本海側の静かな風情も味わっていただけるのではないでしょうか。
この地独自の、天橋立また覗き場所からの絶景は必見ですよ♪
ここではご紹介しきれませんでしたが、京都中心部には少ない海鮮のお店もあり、旅館でのお食事もまた中心部とは違ったものになる期待が高まりますね。
日本海の海の幸、うれしいですね♪
「今まで知らなかった京都」の発見に、この記事がお役に立ちましたら幸いです。
ぜひ天橋立を訪れて、楽しんでくださいね!
最後に天橋立のお土産をご紹介しておきますね。
皆さまの天橋立へのご訪問が楽しいものになりますように。
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